知識や情報の階層

 社会における膨大な知識や情報は、階層状に整理されている(例 法律体系)。個別の試験研究・解析的研究の成果を統合し上記体系の中で一般化して規格に採用されれば、実用に貢献する価値の高いものになる。このため、成果の一般化に注力し、最終的には他への応用が可能となるような規格化を目指した研究を行う。上記のような思考を行うための準備として、研究室内では、物、情報、思考の整理法の訓練を行う。具体的には研究室の設備を参照いただきたい。

思考展開図

 複雑で巨大なシステムや企画を新たに構築しようとした時の頭脳の働きを、表出して整理する技法として、右図に示す思考展開図がある。大きな研究目標を掲げて研究を推進するための計画作成段階で活用する。

参考文献)畑村洋太郎 「技術の創造と設計」 岩波書店

T字型の学習

 要素技術と統合力の両者を身に付けるには、2段階からなる、いわゆるT字型の学習が有効といわれている。学生は卒論や修論の自身のテーマで領域深化を図ると共に、プロジェクトや研究室の中での自身のテーマの位置づけを理解することで領域の拡大を図る。

 一番中心に根本の動かぬものを置き、それに近く自分の専門の道をきずいて、尚その周囲に、各部門の一流者の歩みつつある道を配置して、それを自分のものとしつつ、一つの外郭を作り上げるようにしたい(森信三)。

要素技術と教科書の例