植物の栄養研究会

研究会の発足について

 全ての生物は外界からの物質の摂取に依存しています。生物に必要な外界から摂取される物質は「栄養」と呼ばれます。植物の栄養は植物の生存・生育の基盤であり、農業生産に不可欠です。近年の農学や植物科学の発展に伴い、植物の栄養に関連する研究をされている様々な分野の方が増えていますが、所属する学会が多様であったりすることもあり、その垣根を越えて交流する機会は限定されていると思います。「栄養」をキーワードに様々な研究者が一堂に会する会を立ち上げることによって、新たな情報交換や交流が可能になり、分野の益々の発展につながっていくことが期待できます。このたび、このような考えに賛同して頂ける方々のご協力もいただき、研究会を発足させることとなりました。

 

 植物の栄養は植物の生育パターンを変化させ、作物の収量に大きな影響を及ぼします。土壌による影響も大きく、畑に与えられた栄養は環境にも影響を与えます。施肥に頼りすぎない作物の増産が持続的農業という観点から求められています。栄養は植物により認識され吸収代謝され、植物の細胞の挙動や成長に大きな影響を及ぼします。これらの研究は、土壌肥料学会、作物学会、育種学会、園芸学会、植物生理学会、植物学会、植物細胞分子生物学会等々、様々な学会で取り上げられ研究が進められて来ています。本研究会が分野を超えて基礎研究から農業現場に近い研究に関わる方まで、研究のコンセプトや方向性を越えて幅広く栄養に感心を持つ方々が議論する場となることを心より祈念し、栄養に関心のある多くの皆様方に積極的にご参加頂くことをお願い致します。

 

2015年9月4日 第1回研究会 主催者 藤原 徹(東京大学大学院農学生命科学研究科)

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